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Googleの中の人がSMX Advanced 2016で語った最新SEO動向

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6月22、23日に米シアトルで世界的な検索のカンファレンスであるSMX Advancedが開催された。SMX自体は検索の最大メディアのひとつ、Search Engine Landによって開催されていて、今回のカンファレンスでは代表のDanny Sullivan他、GoogleのGary Illyesが参加した。

今回はあまり目立ったセッションはなかったが、その二人のキーセッションは最新の話について触れているので、内容を簡単にまとめた。

参照) Key takeaways from the Google AMA: RankBrain, Panda, Penguin, bots & more

動画はこちら https://www.facebook.com/searchengineland/videos/10153601397961669/

rel=”author”による著者情報の利用について

2年ほど前からrel=”author”についてはランキング要因としては全く使われていないが、In-depth記事では使われている、という話であったが今回はじめて完全に利用が停止されたということだ。著者情報はユーザーにとってそれほど大事じゃないという示唆なのだろうか。

RankBrainの対策方法はない

Gary IllyesはRankBrainの最適化の方法はないと説明した。表示速度やパンダ、ペンギンといったアルゴリズムのようにスコアをつけるようなものではないが、それでもランキング要素である、とのこと。RankBrainは情報探索の後にさらに走る処理(post-retrieval)と言われているのでスコアリングとはまた違ったものなのだろう。

パンダアップデート

パンダアップデータはコンテンツの品質に関するアルゴリズムだが、現在も継続的にアップデートが実施されているようだ。アップデートの実施は非常に遅く、一つのサイクルに何ヶ月も要するとのこと。リアルタイムに実行されるものではないし、とても遅いものだということがわかる。

ペンギンアップデート

Garyは次のペンギンアップデートの実施タイミングは公にしないと伝えた。現在チームが取りかかっているがリリース時期は予告とずれることが多いので、予告自体をやめたいようだ。笑

AMP

AMPは私たちが想像しているより大きいものになりそうだ。現在のところニュース、およびレシピが対象だったが、今後は製品なども対象範囲となり、ECサイトなども注意深く動向に注意する必要がある。

アシスタントボットについて

Facebook Messengerがチャットボットを第三者に公開し始めたのも記憶に新しいが、先日Google I/Oで発表したGoogle Assistantのことだけではなく、チャットボットなども注意を向けるべきだ、Garyは言っている。

Mobile-only index

Googleはモバイルのみのインデックスに依然取りかかっているようだ。現在はPCもスマートフォンも同じ検索結果を表示しており、ランキング要素もほぼ同じものを採用しているが、現在は実験しながらモバイルのみの検索結果を表示しようとしている。SEMリサーチの渡辺さんはモバイルだけのSEOは存在しないと発言されていますが、ユーザーが利用する文脈を考えれば別々のランキングシグナルを持つことは自然だ。家の外で使う時に表示して欲しい検索結果と、家の中で表示して欲しい検索結果は異なるだろう。

Search Consoleの利用データの拡大

現在90日の分しか利用できないSearch Consoleだが、その利用範囲が拡大されるかもしれない。検索アナリティクスの期間だけでなく、他のデータの利用も拡大される可能性が高い。

HTTPSについて

すでに34%のサイトがHTTPSを採用しているようで、かなり成長しているとのこと。GaryはHTTPSへの変更を強く勧めていた。

Googleが進化しすぎた世界で問われる3つのSEO担当者の能力

SEO業界で飯を食べ始めてもう5年が経ち、私もすっかり中堅になった。経験としては薄っぺらいかもしれないが、誰かの役に立つかもしれないので、このブログを通じてそれを余すところなくお伝えしてきたい。

では、さっそくSEO業界の今後の展望を述べてみようと思う。

SEO担当不遇の時代(コンサル/インハウス)

SEOはかつてテクニカルな要素が半分ほどだった。メタタグを最適化し、内部リンクを張り巡らせ、関連キーワードを含んだオリジナルテキストを加えれば、上位に上がりやすい傾向があった。SEOコンサルはそのような傾向を見出し、施策をパワーポイントにしたためては、上位表示で多額の利益を生み出していた。インハウスSEOも、エンジニアリソースが取れずなかなかPDCAが回せないことに苛立ちを感じながらも、それでも成果は出していた。

しかし2013年ごろから、そういったテクニカルでユーザーの役に立たない要素はことごとく通用しなくなった。よっぽど対策していないクライアントでもない限り、昔のように成果を出すのは難しい。自然検索から得られる収益性の高さは事業担当者ならよく知るところで、コンサルティング費用に月100万円近く支払われるケースも珍しくないが、それでもビジネスゴールに近い成果を上げなければコンサルもインハウスも仕事が減っていくだろう。

それでは、SEO担当はどんな能力が求められるのか。

Googleはスパムはもちろんのこと情報の理解をどんどん進め、人工知能を導入したRankBrainで言葉の意味の理解をさらに進めている。

そんなポストRankBrain時代のSEOのあり方を三つ挙げてみる。

1. 包括的なデジタルマーケティングの中でSEOができる

昔から言われていることではあるが、今後もデジタル代理店を中心にこういった動きが増えていくだろう。例えばユーザーがECで物を買う場合あらゆるストーリーが想定されるが、表示順位やCVRといった”点”の数値分析だけでなく、検索連動型広告やリターゲティングなどの組み合わせより精度の高い”線”のコミュニケーション設計・企画行える人がより高い成果が出せるはずだ。オウンドメディアの利用や、アトリビューション分析などもこれに含まれる。

参考: SEOとPPC、共存の道をさぐる ーアユダンテ村山さん、寳さん

 

2. 検索を通じてブランディングを手助けできる

例えば、女性向けキュレーションサービスのMERYはSEOが強いと言われるが、”かわいい”という編集基準とSEOの技術力が相乗効果を持った好例だ。SEOを通じて”かわいい”ブランディングを強め、ブランディングができているからこそGoogleも評価する。長文を書けば上がりやすい傾向は未だに確認されるが、それに頼ってしまうキュレーションサイトはいろんな意味でジリ貧だ。

このように、単なる上位表示だけではなく、選ばれてもらうための信頼構築まで一貫して改善のサポートができるSEOの領域を越えたSEO担当は、ニーズが強い。ただし事業コンセプトに関わることなのでインハウスとして、あるいは相当入り込んだコンサルとしてサポートしなければならない。

3. “良質なコンテンツ”を定義し、改善ができる

Googleが進化した結果、多くのSEO担当が「良質なコンテンツを作りましょう」や「ユーザーの満足度を上げないとSEOはダメです」と口を揃えて言い始めた。良質なコンテンツと言っても非常に抽象的な表現で、SEO担当の逃げ口上として有用になってしまっている(爆)。明らかに成果を上げられるとわかっている”良質なコンテンツ”は10,000文字はあるんじゃないかという長文くらいのものだが、長期的にそれがユーザーに支持されるかはわからないし、多くのコンテンツSEOは上位表示ができてもあまりコンバージョンしない、など特にC向けはビジネスゴールからは遠いこともしばしばだ。

そこで”良質なコンテンツ”や”ユーザーの満足度”という抽象的なものを定性的・定量的に定義し、その定義を柔軟に解釈しながら数値改善していくSEO担当・開発体制が求められるようになる。

まとめ

いかがだっただろうか。上記3つは対立するものではなくメディアによって、比重が変わってくるものであるはずだ。小手先のテクニックが通じなくなり「SEOは死んだ」という人がいつものように現れてはいるが、今はSEOという領域を飛び出すような能力が求められ、より高い視座での提案が必要になってきたのだと私は解釈している。

良質なSEO担当が真っ当に成果を出せる世の中になることを祈る。